アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
ディズニーランドの場合、人はどうすれば楽しくなるかということを考えることが設計の出発点です。ですから、その気持ちをつくるための仕組みを徴底的にシミュレーションすることが重要となります。
それに対して、原っぱはディズニーランドと対極の関係にあります。シミュレーションなどは、まったくやっていません。僕の子どもの頃の原っぱというのは、土管が転がっていて、ところどころに草が生えていて、鉄条網もあったりする場所でした。何かをつくるために一回整備されてはいるんだけど、実際に何かをつくる段階には至っていない、放置されている空間。いい換えれば、人工的な何らかの法則に則って整備はされているけれど、そこにあった当初の目的が消えつつある状態の空間です。
子どもの頃を思い返してみますと、原っぱも、遊園地も、ともに遊びにいく場所であり、楽しいところ場所でした。原っぱでは、そこでさまざまな遊びが開発されます。風邪などをひいて原っぱに行けない日が続くと、たちまちみんなが遊んでいるその遊びがわからなくなってしまう。日に日にルールが変わっていってしまうのが、原っぱの遊びです。遊園地は毎日行くところではありませんが、いつ行ってもそれなりに楽しむことができます。たぶん、どちらがいいということではなくて、おそらく僕たちが遊び場に限らず、まわりの環境を考えたときに、このような二種類の場が必要なんだと思います。今の建物は、美術館に限らず、多かれ少なかれ、ディズニーランド化していっています。しかし、僕は、原っぱに近い質をもった建築をつくっていきたいと思っています。
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