アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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古谷 誠章 - LIVING WITH SURROUNDINGS
静岡理工科大学建築学科棟 えんつりー
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LIVING WITH SURROUNDINGS

古谷 誠章NOBUAKI FURUYA


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静岡理工科大学建築学科棟 えんつりー
「静岡理工科大学建築学科棟えんつりー」外観。

「静岡理工科大学建築学科棟えんつりー」外観。

「静岡理工科大学建築学科棟えんつりー」エントランスホール。

「静岡理工科大学建築学科棟えんつりー」エントランスホール。

静岡理工科大学に新設される建築学科の校舎「静岡理工科大学建築学科棟 えんつりー(2017年)」です。既存のキャンパスの中に、それまでの他学科に加えて、静岡県内初の建築学科の校舎を新築するということで、キャンパスの軸の延長上に建築の各階が上部に向かって次第に拡がっていくような形態を構想しました。静岡の温暖な気候を活かすために、半屋外の庇下空間を広く取り、雨をしのぐために上部へいくにしたがって軒が張り出すような断面を提案しました。軒天井には地元の天竜杉のルーバーが用いられています。こうすることで、雨天時を含めて、中間期には窓を開けてより有効に自然換気を行うことができます。建築学科棟ですから、さまざまな建築の構法や材料が、一種のサンプルのように建物の各所にあしらわれています。鉄骨の構造用のブレースも、仕上げで隠してしまうのではなく、現しとし半分は地場産の杉材で覆って掲示のできる壁としながら、建築の成り立ちそのものが分かるようにしています。

また、学年の違いを超えて、活動の内容がよく見えるように、講評や展示に使えるオープンスペースは、キャンパスの中心モールを通る他学科の学生も垣間見ることができるように開放的に計画されています。一方、上層階ほど専門性が高くなり、外部からの干渉の少ない3階には教員の研究室、さらには4階には4年生用の開かれた共同研究スペースが置かれています。

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