アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
これは今井英夫という僕の従兄弟に当たるんですが、彼の神戸の美容院です。久しぶりにここでは非常にきれいな見晴らしのよい物件にあたりまして、極力インテリアはシンプルに眺めを重視しようと、そういうテーマでデザインしました。したがってここでは無をテーマに、ここでもすべて床、壁は豆砂利の洗い出しで覆っています。なるべく鏡もあまり存在感を与えたくなかったので、ガラスではなくて2ミリ厚のステンレスの鏡面を床から単独に立てています。横から見るとほとんど見えないような薄い鏡です。一部床にはビー玉の洗い出しの流れを描いています。これを見てオーナーの今井英夫が天の川みたいだということで、ラテン語で天の川という「ビアラクティア」というネーミングをこの店にしています。
これは代田のほうでつくった個人住宅ですが、ここでもまた回りの見晴らしの問題があり、なるべく自分だけの世界をつくろうということからフルメタルジャケットではないですが、そういう考えのもとでコンクリート打ち放し仕上げの住宅にしています。ここでは地下を掘り、地下にパティオを設けて居住空間をなるべくその中庭に面して構成してあります。
これは玄関から半層下りて居間にいくスキップフロアシステムになっています。半層下りた居間からまた半層下りて奥のダイニングキッチンに入ります。
これが居間から中庭を見ているところですが、まだ樹木が入ってなかったのでちょっと寂しいですが。
これは完全に地下のレベルのファミリーダイニングから奥のフォーマルダイニングを見ているところです。ここでも曲線、直線のコントラストを利用しています。
これがスーパーヴィラ II・セルペンテと名付けているものです。セルペンテ(SERPENTE)というのはもちろん大蛇という意味ですが、この形はこの地形から自然に生まれたもので、大きなSを伸ばしたような形になっています。居間は俯瞰撮影で見ていますので明らかに建築の形が分かりますが、アイレベルで見ると全面南側は鏡面仕上げで覆われていますからほとんど存在感を感じない、まったく森の中に溶け込んでしまうようなカムフラージュしているような建築です。数年前「プレデター」っていう映画がありましたが、まさしくあのプレデターなりのああいうエイリアンのイメージを意識しています。ここでも豆砂利とビー玉の洗い出しのテラスを利用しています。これはスーパーヴィラI同様在来工法でつくっています。ただ屋根のワイドのスパンがちょっと木造では飛び過ぎたのでスチールのラチス梁を採用しています。ここでのひとつの特色は右手に見えますインテリア化された縁側です。それとこの曲線の本体に対してまったく無関係に中の居室というのは直角の軸をもって、この器の中で家具的に置かれています。
これは中央に置かれた居間を兼用にしたダイニングなんですが、このセンターゾーンを境に左右オーナーのゾーン、従業員のゾーンというふうに分かれています。そして両エンドにはおのおののバスルームが設備されています。
これが両エンドにありますバスルームの中庭です。
これがティピカルなお座敷ですが、天井は300角の格子の上にフロストガラスをのせて南からの採光が入るようになっています。
これは東京のほうでつくった建て売り住宅です。非常に細長いアプローチを経て敷地に入っていきますが、なるべくこのプロムナードの距離を少しでも感じさせないようにと、またひきを呼ぶために四角いアーチは徐々に中にいくにしたがって傾いていっています。本体はこのようなコンクリートの箱がふたつ入り交じって交差しています。こういう交差で余った三角部分からトップライトを設けています。これは建て売り住宅であまり打合せをする時間のないオーナーが勝手にやってくれというので勝手にやらせてもらって、お陰でなかなか買手のつかない物件だったんですが、最近売れて責任を逃れて安心しています。これが2階の居間、ダイニング、座敷を見ていますが、屋根をボールトで覆って一部分その高さを利用してロフトを設けています。事務所でよく使う手なんですが、あまり広くない住宅の中をある程度段差を設けてゾーニングしますが、障子を開くとすべての部屋が立体的にロフトも含めてワンルームみたいに繋がる、そういう形でなるべく広く感じられるようにしています。
これは居間に面しているバルコニーです。これは1階のマスターベッドルームに面している庭からエキスパンドメタルの床を通して上がってきている竹です。
これが1階、多少地面に潜っている主寝室です。
これは用賀のほうでつくった木造の個人住宅です。これもひとつのフルメタルジャケットの例になりますが、前面道路に面しているファサードをすべて鉛で覆っています。
中にはこのようにオフホワイトとウッドフローリングを基調にした柔らかい優しいインテリアづくりを心掛けています。構成は非常に簡単な田の字型のプラン、その一部をパティオにして、すべての居室はここに面しています。
パティオの塀も2層分にしてお隣さんはまったく関係ないと、そういう自分だけの世界を構成しています。
これまたフルメタルの参考例でガメラという蓼科に建てた別荘。これは後ろ姿です。これは僕のトライアスロンのコーチの別荘でやっと子供が大きくなって第二の青春みたいなものを送りたいねということから建築したものなんですが、そういうことを祝う意味で誰もが小さいとき夢見るようなドリームハウスをつくってしまおうと。ここではそういう意味で玩具を意識して住める玩具をつくろうという考えのものでつくっています。外壁はすべてシルバーのカラー鉄板です。
中ではまたこのような柔らかい自然な、ここではラワンベニヤの無塗装仕上げ。床も壁も天井もすべてラワンベニヤです。
これも先ほどの住宅同様、田の字型のシンプルなプランの一部がパティオになっていまして、手前の部屋がダイニング、その上が吹抜けになっていまして、非常に狭い別荘をあえて非現実的な空間だということで2階の寝室はパーティションを設けていません。したがってこのL字型のプランがこのように立体的なワンルームを構成しているわけです。
これが最近大岡山ででき上がった賃貸住宅です。これもすべて外壁はシルバーのカラー鉄板で覆っています。大砲のようなイメージの建物です。ここは1階のカーポートの上にバルコニーを設けて、居間、ダイニングはここに面するように構成されています。2階のバルコニーは木格子で覆われ、外側はさらにパンチングメタルで二重貼りされています。
ここでは3階にこのようなロフトを設けています。
これは1階の茶室なんですが、チャイナチャイナで利用した土壁とメタルラスの下地をまた利用して、このような亀裂を描いています。