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東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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團 紀彦 - デザインの発生学
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東西アスファルト事業協同組合講演会

デザインの発生学

團 紀彦NORIHIKO DAN


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建築のミディアム

建築のミディアムを、僕らの事務所では「建築の泥」といっています。建築の泥というといかにも魅力のないことばになってしまいますが、ある種のドロドロしたものの存在をそういっているんです。それはカラッとして軽いミース的な空間ではなく、シチューの具のようなドロドロした液体状の重油のようなものです。それが常に僕の建築の中に立ち現れてきているように感じます。都市のアーバン・デザインのことを考え始めてから、そんなことを思うようなことになりました。しかし、アーバン・デザインのことを考えつつも、実際には自然地形の中で仕事をすることが多かったので、実際の地形がもつ多様性と、都市の環境のもつ多様性があり、そこに通底する多様性としての全体像のイメージと、ある種のドロドロした何かがあるんです。実際の土でもなく、建築でもなく、その中間にあるミディアム、そういうものが非常に僕の建築のんかで重要な役割を担ってくれているように思います。

こう申し上げると、出来上がった建築がなんでドロドロするのか、と疑問をもたれる方があると思いますが、建築にはいろんな諸条件があります。 建築家の発意、発想の中でコンピュータを使ったり、紙に手を動かしてスケッチをしたりするときは、非常に柔らかい状況にあります。その柔らかさ、発生の仕方、立ち現れ方は、建築家によって違います。ですから、個人的な立ち現れ方のお話をすることになると思います。建築とはこういう箱型で何階建てだったらコアがここにあってこうあるべきだ、という一つの従来の流れから頭の中にイメージが出てくる場合もありますし、ものすごく不整形な都市の敷地の中に、あるプロ語ラムを何とか入れなければいけないときに、シチューのような建築のミディアムから出てくる場合もあります。実際の土を第一のミディアム、本当にハードな人工の地形[=構造物]を第二のミディアムとすると、第三番目のミディアムとでもいっていいんでしょうか。頭の中の柔らかい状況—自分の頭の中はのぞいたことがないですから、わかりませんけれども—いろんなかたちをした鍋の中の硬いトウモロコシのような具と、軟らかいドロドロそた液状の部分。何かそんな概念でとらえているんだな、と思ったりしています。

今日は、具体的に映像で説明をしていきたいと思います。

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