アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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槇 文彦 - 近作を語る
建築のグローバリゼーションの中で考えること
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近作を語る - 建築のグローバリゼーションの中で考えること

槇 文彦FUMIHIKO MAKI


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建築のグローバリゼーションの中で考えること
「マサチューセッツ工科大学 メディアアート・サイエンス研究室」模型
「マサチューセッツ工科大学 メディアアート・サイエンス研究室」模型

現在、海外では分業化・専門化がとても進んでいます。設備、構造、積算、ランドスケープくらいなら日本でも一般的ですが、海外ではその他に法規コンサルタントや、キッチンもコンサルタント業務に入りますし、最近はセキュリティも特別なコンサルタント業務に入っています。フェネストレーション(窓割り)についても第三者的なコンサルタントというのがいて、そこと相談をしながら建物の外装などを考えていきます。そういう状況ですので後でお見せする「マサチューセッツ工科大学 メディアアート・サイエンス研究室」の場合は、20くらいのコンサルタントと関わってつくっていきます。こうした状況では、間違いを起こさないように図面をきちんと描くということが大切になってきます。しかしそれだけではなく、やはり人間同士の仕事ではコミュニケーションが非常に重要ですから、われわれのやろうとしていることを理解してもらい、ひとつのチームとしてある目的を持った共同体をつくっていかなければいけません。そのためにも私はCGだけでなく、さまざまなスケール模型をつくることを重視しています。国内の仕事でもCGだけに頼らず必ず模型をつくりますが、海外の仕事の場合、模型は特に重要です。

われわれは実際に建物の中で、特に大事な部分についての1/5、1/2サイズの模型は日本でつくりますが、特に重要視しているフルサイズ・モックアップは現場でつくります。この一連の作業は現地の業者にとって、違った職種の人とどのように協働すればよいかを知る、非常に有益で不可欠な部分です。こうしたやりとりの中から、この仕事は大事だからきちんとやろう、という情熱と誇りを持ってもらう精神的環境をつくり出していくことが非常に大事で、そういうことが建築のクオリティを決定することになると思います。

こうして海外で仕事をしているわけですが、やはり日本より施工にもはるかに時間がかかる長い仕事になります。今日最後にお見せしますが、カナダのオタワにできたアガ・カーンの「イズマイリ・イママット記念館」の建物も、延床面積は9000平方メートル、地上二階・地下一階の規模でしたが、それでも完成までに六年半もかかりました。いろいろとプランニングに関する話もしますが、今日はどうやって建築をつくっていくか、ということに焦点を合わせてお話したいと思います。

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