アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
なぜ災害支援を始めたかというと、10年ほど設計の実務をやってみて、建築家はあまり社会の役に立っていないと感じたからです。われわれのクライアントになる人たちはある意味では特権階級です。立派なモニュメントをつくり、自分の力を社会に見せることにわれわれは手を貸してきたわけです。決してモニュメントをつくるのが嫌なわけではないのですが、どうにか一般の方々の役にも立てないかと思い、災害支援を始めました。災害が起きて街が復興する時には新しい仕事が建築家にやってきて、災害があると建築家は儲かります。しかし、街が復興するまでは被災者の方は避難所や仮設住宅での生活を余儀なくされます。そういう被災者の住環境を改善するのも建築家の役割なのではないかと思っています。
講演する坂 茂氏