アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
2013年6月に富士山がユネスコの世界文化遺産に登録された時に、「信仰の対象と芸術の源泉」である富士山を歴史・文化・自然などの観点から伝えていくための拠点施設をつくるコンペが静岡県で開催されました。他のコンペ参加者はみんな富士山の形の建物を設計するだろうと想定して、僕は富士を逆さまにした建物を提案して採用いただいて実現したのが「静岡県富士山世界遺産センター(2017年)」です。富士山からの地下水を空調の熱源に使い、その後は前面の水盤に流しています。高さ14メートルの「逆さ富士」型の展示棟は、外部が富士ヒノキを使った格子で覆われていて、水盤に反射させることで富士山の形を映し出します。展示棟の中は螺旋状のスロープが回り、3合目、5合目、7合目で撮った映像を見ながら疑似登山体験ができます。最上階の展望ホールにはピクチャーウィンドウを設けて、本当の富士山を眺めるという仕掛けになっています。
「静岡県富士山世界遺産センター」外観
5階平面
4階平面
3階平面
2階平面
1階平面