アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
初めは紙管を使った建築物なんて誰も依頼してくれませんでした。そこで、自分の週末の別荘を設計し、世界で初めて紙管を構造に使ったパーマネントな建築「紙の家(1995年)」をつくりました。10×10メートルの床に110本の紙管をS字に並べ、そこに生じた正方形と円弧の内外を居室とする構成です。現存していますが、僕は週末もなく仕事をしているので、いまだに空っぽのままです。
それから数年後、岐阜県の下呂温泉のそばの工務店から冬場でも大工が作業できるような屋根をつくってほしいという依頼があり、紙管でできた「紙のドーム(1998年)」をつくりました。円弧状のアーチを18分割し、1.8メートルの直線の紙管を使ってつくっています。また、大工が自分たちで施工できるように、紙管同士を繋ぐ集成材のジョイントを設計しました。これも大臣認定を取り、パーマネントな建築の第2号として今も残っています。
「紙の家」内観
「紙のドーム」全景
アクソノメトリック